【2日目】インド ゴア 集団宝石運び屋詐欺事件

2日目


次の日会いに行くつもりはなかったがたまたま夕飯帰りに例のビーチを通ることになった。

「本当にレイビーたちと会ってしまったらちょっとめんどくさいな」と思いながらビーチの端っこを歩いていたら、突然

「そんなの関係ねえ!!そんなの関係ねえ!!!はい、オッパッピー!!!」

背後で誰かが小島よしおのギャグをし始めた。

ラカンだった。

「ハーイ、また会えたね、ブラザー!」

ハイタッチを求められ、苦笑いとともに応答する。

「なぜこのギャグを知ってるんだ?」と問うも

「インド人の友達が日本に長い間いて教えてもらったのさ。日本語は他にも知ってるぞ!ち○こ!ち○こ!」と放送禁止ワードを言い始めた。

内心、「あ、なんかこれ怪しいやつやな。」と思うもレイビーの元へ連れていかれた。

そして、ビーチにはレイビーの他にラジ、ラマがいた。

簡単に自己紹介をして、まずはお酒を買いに行こうとなる。

ラジが近くの酒屋にお酒を買いに行ってくるというので俺もついていくことにした。

ラジと二人でお酒を買いに行く間、探りを入れようと思ってレイビーの会社について聞いてみる。

「レイビーの会社はどんなことをしているの?」

「宝石をカットしたりして輸出してるんだ。俺はその支社で働いている。」

(昨日のレイビーの話と相違はないか)

やはり経営の話は本当なのだろうかと思い始める。ビール代を負担してもらった。

「レイビーは、俺たちにとって本当の父親のようなものなんだ。とても尊敬している。色々話を聞いてみるといい!」とラジの熱いレイビー愛を聞きながらビーチに戻る。

そして、再度レイビー達と合流。

ここからが秀逸だった。今まで会った詐欺師たちは必要以上にまくし立てる。こちらに考える隙を与えないために。

でも、こいつらは違った。

こいつらというよりはボスのレイビーがだ。

レイビーが俺に話すとき、他の子分達は黙り込む。

決して話に割り込まない。

ゆったりとして空気の中、適度な会話がなされる。俺がする質問にはきっちりと答える。ただし向こうの身分などについては多くは語らない。

「今日は暑い方なの?」とか「ここから船は運行しているの?」とかパブリックな質問に対してはしっかりとゆっくりと答えてくれる。

星を見ながらビーチでお酒を飲む。

とてもゆったりとした時間だった。

本題がちらついた。

「今、空いている部屋があるんだが、よければ泊まらないか?私はゴアに5つも家を所有してて余ってるんだ。」

流石に出会って2日目の人の家に泊まるのは怖かったため、「明日、実は別のビーチに移動する予定でもう新しいホステルで2泊分予約してしまいました。」と伝えた。

事実、予約していた。

すると、ラジが「おお!明日俺もここからそのビーチに移動するんだ!一緒にタクシーに乗らないか?そして、俺たちの家に来てくれよ。チャイをご馳走するぜ!」

実際、インドのゴアではUberも使えなかったし観光客用のタクシーも見かけなかったのでこの提案はありがたかった。

(タクシーに乗せてもらうだけなら良いか。)

「じゃあ、お願いするよ。」

どんどんと足が沼に沈んでいっていたのに全く気付かなかった。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする